りりくるレビュー りりくるはいいぞ

02 10, 2017 | Tag,雑記,アニメ,声優



りりくるは百合、すなわちガールズラブがテーマのドラマCD、およびそこから派生したメディアミックス。メディアミックスとは言ってもキャラソンとゲームに展開しただけだ。しかし紙媒体の原作がないというのは実はキーポイントだ。

りりくるがなぜいいのか、分析してみようと思う。

りりくるとは

2013年から2014年にかけて3点のドラマCDが発売された。この時点でメインキャラクターは6名の女の子。舞台は同じ学校でこの6人はみんな接点を持っているが、ドラマCDはそれぞれカップルになる2人ずつに焦点を当てており、物語の中でお互いの愛を確かめていく。

例えばりりくるvol.1、「恋心フレンズ」は若宮陽奈(- ひな、cv.三上枝織)と瀬川彩愛(- あやめ、cv.高森奈津美)の二人に焦点を当てる。ほとんどこの2名の掛け合いで物語が進むが、たとえばメインの2人が険悪になるシーンでは若宮陽奈は玖雅山アリス(cv.内田彩)との会話の中で解決の糸口を見つけている。玖雅山アリスはvol.3、「もっと、ずっと、ぎゅっと」のメインキャラクターである。すなわち、各CDにはメイン2名以外も登場するのだが、vol.1、2、3はそれぞれ単品で買っても楽しめる構成になっている。

しかし「EX 夏休み編」と「EX 冬休み編」は後日譚となっているので単品で買うことはお勧めしない。こちらはvol.1、2、3の視聴が不可欠である。内田彩さんと大坪由佳さんが大好きだけど他のキャストには興味ないという方はvol.3だけ買えばいい。ちなみにわたしは4、5、6は未だ聴いていない。そう。1本2800円でex含めれば8巻となればなかなかの出費なのである。

ちなみに内容はライト。EXではたしかにらぶらぶしているが、1、2、3はラブラブに至るまでを描いているのでいうほどらぶらぶちゅっちゅしているわけではない。ちゅーもほとんどがほっぺやおでこで済ませている。かわいいものである。つまり日常系でもなければ官能的でもない。ストーリーを聴かせる作品である。

以上が基本情報。以下ではなぜりりくるがいいのかを分析しよう。

りりくるは声豚のジレンマを埋めてくれる

女性声優の百合セリフに癒しを感じる層が相当数存在するにも関わらず、世のドラマCDにはほぼ確実に男性声優の声が紛れ込んでいる。女性声優のみがキャストされていて、シリアスなセリフ回しを聞かせてくれるドラマCDは珍しいのだ。ここに声豚のジレンマがあった。

「女性キャストのみのドラマCDが珍しい」と聞くと、少し首をかしげたくなるかもしれない。百合作品のドラマCDは存在しないのかと。

実はゆりがテーマのドラマCDは貴重である。なぜか。ドラマCDというのは普通はライトノベルの原作がある。そう、意外なことに百合がテーマのライトノベルはほとんど存在しない。百合のライトノベルは売れないというのが業界の常識なのだそうだ。漫画界には百合がたしかに存在しているが、人気タイトルは「ごちうさ」のような日常系、あるいは「ゆるゆり」のようなギャグ寄りの日常系に占められている。これらは険悪な雰囲気になることなどほとんどない。ストーリーに起伏が無いこのジャンルはラノベ界には存在しないし、やはりなかなかドラマCDにはしてもらえない。第一このジャンルは「りりくる」とは違う気がする。ポピュラーなタイトルでシリアスなちゅーをする百合作品は桜トリックくらいなものだ。裾野だけがやたらと広い。それが百合なのかもしれない。

声豚はシリアスな百合が大好きだけど、シリアスな百合漫画、百合ラノベは売れないのだ。そのため紙媒体の原作をベースとしたメディアミックス展開というパラダイムの中では推しの女性声優のシリアスな百合演技を聴く機会は生まれない。これが声豚のジレンマだ。

逆に「りりくる」がそのストーリーを忠実になぞった形でラノベ化されたときに良い作品になるかと言われると、これも疑問だ。もちろんりりくるのストーリーはこの作品にとって不可分の要素だ。彼女たちの揺れ動く感情は聴いていて楽しめる。しかし女の子2人が愛を育むストーリーの甘酸っぱい漫画、ラノベなんてやはり売れないんじゃないかと思う。シリアスな百合は紙媒体では成立しないが、声優が演じると需要が生まれる、ということだ。

偉そうなことを言えば、ラノベというのは行間を読ませるのに向いていないし、読者もそれを要求されない。文学ではタバコの味で描写する「気乗りしない様子」をラノベでは「やれやれ」というモノローグで片づけてしまう。セリフとセリフに挟まれた間(ま)が意味を持っていない。ラノベ読者は行間を読まないし、読みたいとも思っていないのだ。(ラノベ読者を馬鹿にするわけではない。そういうつもりで読まないんだよ。)

それがドラマCDではできる。偉そうなことを言った舌の根も乾かないうちに声豚としての正直な意見を言ってしまうがcv.三上枝織が「あ、あのね、あやめちゃん・・・」というのがいいのだ。そこに意味があるのだ。耳が幸せ、しあわせギフトなのだ。「あのね、あのね、えっとね」。


キャスティングの妙技

CV:三上枝織、CV:高森奈津美、CV:浅倉杏美、CV:内田真礼、CV:内田彩、CV:大坪由佳。

この並びには声豚だけが読み取れるラジオ番組や作品タイトルがほのめかされている。その後のセカンドシーズン、ゲームのキャストにもやはりこの手のほのめかしが存在する。第一、各CDにはそれなりの尺のキャストコメントが収録されており、りりくるがキャストたちの関係性の持つ人気を少なからずあてにしていたのであろうという推測が容易だ。声豚は「普段から仲が良いのでなおさら照れ臭かった」なんてコメントに萌える。ゆかちんの「うーちゃん」呼びに萌える。りりくる制作陣はそれを知っている。

ちなみにだが、内田真礼さんのはにかみながら甘える演技がすごくいい。あまり内田真礼さんに注目したことが無かったので発見だった。あと織部伊吹の「男子はみんなダンゴムシに見える」という名言がききどころ。

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元バックパッカーの引きこもり、世界に飛び出す引きこもり。当初は役立つ情報を、と思っていたんだけど自分の興味しか書けないね。

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